赤ちゃんの頭のかたち相談室
Consult & Column
子育て・育児ママパパの体験談
新生児の寝相が悪いのはなぜ?発達との関係や対策について解説
更新日:2025年07月14日
新生児の寝相が悪い理由には、向き癖や体温が大きく関わっています。
新生児期を過ぎ、生後2ヵ月頃になると徐々に寝返りの練習行動が見られるようになります。赤ちゃんの成長・発達はママ・パパにとっても嬉しい変化である一方で、「なんだか寝相が気になる」「このまま放置していいの?」と心配になっている方もいるのではないでしょうか。
実は寝相対策には、睡眠環境の改善が欠かせません。
今回は、赤ちゃんの寝相の特徴や原因、注意点などと合わせて、家庭でできる対策を解説します。新生児の寝相が気になるママ・パパや、出産予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
頭のゆがみが気になったら、
まずはお気軽にご相談ください
まずはお気軽にご相談ください
新生児の寝相が悪い理由とは?
ねんね期の赤ちゃんの写真といえば、バンザイ寝のイメージがありますが、中には赤ちゃんの寝相の悪さにお困りのママ・パパもいるのではないでしょうか。まずは、新生児の寝相が悪い理由を紐解いていきます。寝相が悪い赤ちゃんの特徴
新生児は横向きで寝るのを好む傾向があるともいわれています。理由としては、ママのお腹にいる間、背中を丸めた姿勢でいたことが挙げられます。また、吸引分娩や出産時の圧力によって生じた頭のゆがみが原因で、横を向きやすい赤ちゃんもいるでしょう。そのため、仰向けで寝かせていても、赤ちゃん自身が楽な姿勢を取るために、身体を動かそうとすることで、ママ・パパにとっては「寝相が悪い」と感じるのです。
寝返りと寝相の関係
新生児は、全身の筋肉がまだまだ未熟なため、寝返りのように身体を大きく動かすことはできません。しかし、成長とともに寝返りしようとする動きが出てくると、寝相に影響を与えます。赤ちゃんにより個人差がありますが、寝返りをできるようになるのは、生後4~6ヵ月ごろが一般的です。ただし、早い赤ちゃんでは、寝返りの練習のような行動を、生後2ヵ月から始める場合もあります。
睡眠中も無意識のうちに寝返りを打とうとすることで、寝相が悪くなるのです。
寝相と体温や環境との関連性
赤ちゃんの寝相は、体温とも大きく関係しています。とくに暑さを感じた赤ちゃんは、身体にこもった熱を逃がそうと、動きが活発になります。つまり、寝相の悪さは、赤ちゃんが体温調節を行っていることが原因の一つといえるでしょう。室内の温度や身に着けている衣類、寝具などは、赤ちゃんの体温を左右します。そのため、体温だけでなく、赤ちゃんを取り巻く環境も寝相に大きな影響を与えます。
例えば、夏になって赤ちゃんの寝相がより悪くなったと感じたことはないでしょうか。また、冬であっても、厚着させたり暖かい布団を掛けたりしたときには、赤ちゃんが暑さを感じ、寝相に影響が出る可能性があります。
新生児の寝相における成長と発達
新生児の寝相は、成長や発達とともに変化します。ここでは、赤ちゃんの睡眠サイクルの変化や発達が寝相にもたらす影響について見ていきましょう。新生児の睡眠サイクル
赤ちゃんの睡眠サイクルには、大人と大きく異なるポイントがあります。そもそも睡眠サイクルは、年齢に関わらず、レム睡眠とノンレム睡眠と呼ばれる2つの状態を繰り返すことで成り立ちます。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
睡眠のタイプ | 特徴 |
レム睡眠 | ・身体は休んでいるが、脳は活発に働いている
・目を閉じていても眼球が素早く動く様子が見られる ・夢を見ている場合がある |
ノンレム睡眠 | ・身体だけでなく、脳の一部も休んでいる
・眼球運動が見られない ・夢を見ることが少ない |
大人は入眠時、まず深い眠りのノンレム睡眠から始まり、続いてレム睡眠に移行するのが一般的です。その割合はノンレム睡眠が約75%、レム睡眠が約25%。ノンレム睡眠とレム睡眠の1サイクルはおよそ90分と言われています。睡眠時間にもよりますが、大人は一晩に4~6回ほど、深い眠りと浅い眠りのサイクルを繰り返すのが特徴です。
一方、新生児の入眠は、浅い眠りであるレム睡眠から始まります。加えて、レム睡眠とノンレム睡眠の割合はおよそ半々で、周期は約40~50分。さらに、短時間の睡眠と覚醒を繰り返すため、眠りが浅いのです。
首の発達と寝相の関係
新生児は、全身の筋肉が未発達なため、頭を自力では支えられません。しかし、生後3~5ヵ月ほど経つと、首の力が発達し、頭を支えられるようになると言われています。この時期がいわゆる「首がすわる」という発達段階にあたります。仰向けの状態の赤ちゃんの両手を引いて起こしたときに頭が付いてくる、またうつぶせの姿勢で顔を上げられるといった特徴が見られるでしょう。赤ちゃんによって順序が前後することもありますが、首がすわると、続いて寝返りができるようになる傾向があります。徐々に眠りながらも、姿勢を変えようとする様子が見られるでしょう。そのため、首の発達に伴い、寝相がより悪くなったと感じる機会が増えると考えられます。
寝相の変化と成長
赤ちゃんが成長するに従って、睡眠サイクルも大きく変わっていきます。眠り方が変わると、寝相にも変化が見られるようになるのです。とくに発達過程における睡眠は、量や質、リズムなどが月齢ごとに細かく変化していきます。
新生児期から乳幼児期にかけて、睡眠時の脳波の変化も顕著です。
例えば、新生児では睡眠時間のおよそ半分を占めていたレム睡眠も、生後3ヵ月頃から減少します。同じ頃、徐々にまとまった睡眠を取れるようになり、3~4時間連続して眠る様子が見られるでしょう。
また、入眠がノンレム睡眠から始まるようになるのも、この時期からです。
このように、身体の発達に加え、ノンレム睡眠とレム睡眠のバランスが変化していく過程で、寝相にも時期による違いが現れます。
新生児の寝相を理解するための知識
続いて、赤ちゃんの寝相の意味を理解するために重要な知識について解説します。寝相の影響やうつぶせ寝のリスクなどについて見ていきましょう。寝相が悪いことの影響
赤ちゃんの寝相の悪さは、睡眠サイクルや体温調節といったことに起因します。そのため、極端な睡眠不足や呼吸の異常が見られなければ、睡眠の質を過度に心配する必要はありません。あまりに寝ない、または呼吸が途切れるといった様子がなければ、睡眠の質に対する悪影響を心配する必要は、さほどありません。ただし、寝相の悪さが思わぬ事故に発展する危険性があるため注意が必要です。また、向き癖による頭の形の変化について理解しておくことも大切です。赤ちゃんが自分の心地良い向きになるよう身体を動かせるようになると、決まった姿勢でばかり寝てしまう可能性があります。
赤ちゃんの頭は非常に柔らかくできており、少しの圧力で容易に変形するため、一定の姿勢ばかり取っていると、形がゆがむ恐れがあるのです。軽度であれば自然に治ることもありますが、治療が必要となるケースもあることも覚えておきましょう。
うつぶせ寝のメリットとリスク
寝相が悪い赤ちゃんを持つママ・パパの中には、うつぶせの姿勢になるのが心配という方も多いでしょう。実は、うつぶせ寝にもメリットがあります。例えば、うつぶせ寝は、赤ちゃんの後頭部が平らに変形するのを防げます。また、うつぶせになることで、首や背中、肩、腕といったさまざまな筋肉の発達が促されるでしょう。寝返りだけでなく、ずりばいやハイハイ、一人座りといった成長につながります。さらに、腹部の不快感を抱きやすい赤ちゃんのガス抜きを促せる点もメリットでしょう。
ただし、うつぶせ寝にはリスクがあるのも事実です。中でも、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを把握しておくことは、うつぶせ寝について理解するうえで欠かせません。
とくに新生児期から生後数ヵ月においては、仰向けで寝た場合よりもうつぶせ寝のほうが、SIDSの発生リスクが高いといわれています。
赤ちゃんが夜中に起きる理由
新生児には、睡眠に関する昼夜のリズムがありません。また、前述のとおり、睡眠パターンには覚醒が含まれます。そのため、夜中に目を覚ますことが日常茶飯事なのです。生後6ヵ月頃には、昼と夜の区別が徐々にはっきりしてきます。ただし、昼夜のリズムが整った時期になっても、夜中に赤ちゃんが目を覚ます場合があります。
原因としては、お昼寝が長すぎる、快適な室内環境が整っていない、ママ・パパとの分離不安が生じているなどの理由が考えられます。
分離不安とは、愛着のある人が離れることで、赤ちゃんが過剰な恐怖心を抱く現象です。夜にまとまって寝られるようになる一方で、心の成長により、夜中の覚醒につながることがあると言われています。
寝具が与える寝相への影響
どのような寝具を使っているかも、赤ちゃんの寝相に影響を与えます。例えば、気温の低い季節に保温重視の寝具を使うと、赤ちゃんにとっては暑すぎることも。布団から出てしまい、かえって寝冷えにつながることがあります。
また、寝具を蹴飛ばされないよう重みのある布団を掛けたり、良かれと思って柔らかな敷布団を使ったりすると、逆に赤ちゃんの動きを妨げる可能性があります。
睡眠環境が不快で赤ちゃんが寝ながら動く場合は改善が必要ですが、寝返りをしたがっているときなどは、寝相が悪いことに大きな問題はありません。寝相が悪くても、赤ちゃんが安全かつ快適に過ごせるよう配慮することが大切です。
赤ちゃんの寝相を改善する対策
赤ちゃんの寝相が寝心地の悪さに起因する場合、改善策を講じる必要があります。具体的な対策方法をチェックしていきましょう。快適な睡眠環境作り
赤ちゃんの寝相を改善するためには、快適な睡眠環境が求められます。暑すぎ・寒すぎは赤ちゃんの睡眠を妨げるため、エアコンや加湿器を上手に使って、室温を20~25℃ほど、湿度を50~60%程度に保ちましょう。
また、部屋が明るすぎても、赤ちゃんの快眠につながりません。昼寝の際はカーテンを閉め、夜間は寝室の電気を消すだけでなく、別の部屋や外からの明かりの漏れにも気を付けてください。
安全な寝具選び
寝相が悪い赤ちゃんの寝具は、事故防止につながるものを選ぶことが重要です。硬めのマットレスや敷布団と、ブランケットやタオルケットなどの軽めの掛布団を選びましょう。硬めのマットレスが良い理由を追加
とくに、ふかふかとした柔らかい敷布団では、赤ちゃんが寝返りをした際に顔が埋もれてしまい、窒息につながる危険性が高まります。窒息を防ぐためにもりかねません。硬めのマットレスや敷布団が安心です。また、マットレスや敷布団が硬いことで、赤ちゃんの未発達な背骨を支えられるため、体が安定して、自然な姿勢で寝かせることができます。
冬場の場合、に敷布団の冷たさが気になるとき場合は、フリース素材などの敷きパッドやシーツと併用するのも良いでしょう。敷布団にしっかり固定できるものを選ぶ点がポイントです。敷布団の硬さを損なわず、寒さ対策が叶います。
また、ベッドで寝かせる場合は、転落防止柵を使用しましょう。
添い寝の注意点
添い寝の際、まず気を付けなくてはならないのが、大人が覆いかぶさることで赤ちゃんが下敷きになる事故です。ベッドインベッドや添い寝用のベビーベッドを使えば、寝相の悪い赤ちゃんとの添い寝でも、事故のリスクを軽減できるでしょう。
また、添い寝中に赤ちゃんの寝相の悪さが気になった際、抱き上げて元の位置に戻すこともあるでしょう。しかし、抱き上げることが赤ちゃんへの刺激になり、快眠を邪魔してしまう可能性があります。赤ちゃんが泣いてしまった場合も、すぐに抱き上げるのではなく、まずは背中をやさしく叩いて安心感を与えるなどの対応を取ってみてください。
ママとパパの心配を軽減するためにできること
最後に、ママとパパが抱く赤ちゃんの睡眠や育児に関する不安を軽減する方法を解説します。寝冷えの防止策
寝相の悪さが原因で、気が付けば布団から出てしまっていることも多い赤ちゃん。寝冷えを防ぐには、まずは体温調節しやすい衣類を身に着けさせることが大切です。通気性や吸湿性が良い綿など天然素材のインナーやパジャマを選びましょう。睡眠環境を整えていても布団から出てきてしまう赤ちゃんには、スリーパーを着せるのも一つの方法です。スリーパーの下に着せる衣類を工夫することで、温度調節しやすくなり、寝冷えによる風邪予防が叶います。
リスクの管理方法
新生児をはじめとする赤ちゃんの寝相が悪い場合、リスク管理が欠かせません。これまで紹介してきた対策をまとめました。・安全面に配慮して寝具を選ぶ
・うつぶせ寝や横向き寝で呼吸が苦しくならないよう注意する
・スリーパーを着せて寝冷えを防ぐ
他にも、赤ちゃんが寝る場所周辺を整理し、枕やクッション、ぬいぐるみ、タオルなどを置かないこともリスク管理につながります。また、ベビーセンサーやモニターといった、赤ちゃんの異常をいち早く知るためのサポート機器を取り入れるのも有用です。
育児中の悩み解決法
育児中は赤ちゃんの寝相だけでなく、発達や頭の形、生活面など、さまざまな悩みを抱えることが多いでしょう。育児の悩みを解決する第一歩は、一人で抱え込まないことです。パパとママで話し合ったり、家庭の外に相談してみたりと、視野を広げてみてください。かかりつけ医の先生に相談するのはもちろん、各自治体の子育て相談窓口や地域の保健センター、支援センターなども利用できます。
とくに新生児の向き癖による寝相の悪さは、頭の形に影響を与える可能性があります。新生児の寝相が悪いことに加え、向き癖が気になる場合は、早めに専門クリニックの受診を検討しましょう。
まとめ|新生児の寝相が悪いときは睡眠環境の改善とリスク管理を徹底しよう
新生児の寝相が悪い理由には、睡眠時の環境や赤ちゃんの成長・発達、向き癖が大きく関わります。室温や衣類、寝具の選び方に注意し、快適な睡眠環境を整えましょう。うつぶせ寝をはじめとする睡眠時の危機管理も欠かせません。赤ちゃんの発達や寝相に不安がある場合は、クリニックや地域施設に相談することをおすすめします。赤ちゃんの頭のかたち相談室では、電話やWEBでの無料相談が可能です。お子さんの向き癖や頭の形にお悩みの方は、ぜひご利用ください。
まずは無料で相談してみませんか?
- うちの子にヘルメット治療は必要だろうか?
- 費用はどれくらいかかるの?
- かかりつけ医師には「大丈夫」と言われているけど?
お電話でのご相談
0120-627-430《受付時間》 平日9時~17時
《受付時間》
平日9時~17時
平日9時~17時