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頭のゆがみの基本 赤ちゃんの頭のゆがみ「斜頭症」とは?原因やリスク、治療方法を紹介

赤ちゃんの頭が左右対称ではない部分的に平らな気がする…。とお悩みではないですか?

斜頭症とは、頭の片側が斜めにゆがんでいる状態のことを指します。赤ちゃんの頭部を真上から見たり、頭を撫でると違和感を感じるため、成長に問題がないか不安に感じるママやパパも少なくないでしょう。

日本では「自然に治るから様子を見よう」と言われることも多いですが、そのままにしていても本当に問題ないのでしょうか?

そこで本記事では、斜頭症の原因知っておきたい対策について詳しく解説します。

赤ちゃんの「斜頭症」とは?

斜頭症は、赤ちゃんの頭を上から見たときに頭部の片側が斜めにゆがんでいる状態のことを言います。

ゆがみが進行すると耳の位置が左右で非対称になったり、前頭が斜めになると頬部が出っ張ったりと、頭だけでなく顔面にもゆがみが生じることもあります。

お子さまの頭蓋骨が「綺麗な丸ではないな」と感じたら、顔面が左右非対称になっていないか、赤ちゃんの頭を上から見たときに左右の耳の位置がずれていないか、頭のかたち以外も見てみてください。

▼斜頭症の主な特徴

  • 頭のかたちが左右非対称
  • 頭の一部が扁平になっている

赤ちゃんの斜頭症の原因は?

赤ちゃんが斜頭症になる原因はいくつか考えられます。

ここでは、病気が原因のケースと、外部からの圧力が原因のケース(出産時・産後)の3つを解説します。

1. 頭蓋骨縫合早期癒合症である

1つ目は、頭蓋骨縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう)と呼ばれる病気が原因の場合です。

新生児の頭蓋骨のパーツは通常バラバラになっており、生後2年間で約4倍の大きさにも成長する脳の成長に伴って、1歳半〜2歳頃を目安に隙間が徐々につながっていきます

ところがこの骨の連結(骨癒合)がなんらかの理由で早く起きてしてしまうと、早期に癒合した部分では骨が成長できなくなるため、頭蓋骨は全体としていびつな形に成長してしまい、脳の正常な成長を妨げてしまう場合があります。

頭蓋縫早期合癒合症が原因である斜頭症の場合、赤ちゃんの頭蓋骨が正常に拡大しないことで脳の発達に影響を及ぼすこともあり、早期に手術を検討する必要があります。

2. 出産時に頭に圧力がかかった

赤ちゃんの頭はとてもやわらかいため、外部からの圧力で変形しやすくなっています。

難産で赤ちゃんが長時間産道に頭が挟まれてしまうことで頭に圧力がかかってゆがんでしまうこともあります。

また、出産時に産道が狭く赤ちゃんが自力で胎外に出ることが難しい場合に行われる「吸引分娩」では、その吸引の力によって赤ちゃんのやわらかい頭蓋骨が変形してしまうこともあります。

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3. 向き癖がある

生後の向き癖も頭のゆがみの原因となります。

向き癖は赤ちゃんの頭のゆがみの原因の中でも一般的なものです。

赤ちゃんに向き癖があると、寝ているときに左右どちらかの常に同じ面がベッドや布団に接することになり、その状態が習慣化してしまうと頭がゆがんでしまうのです。

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赤ちゃんの斜頭症は自然に治るの?

赤ちゃんの頭のかたちがいびつでも「自然に治るよ」と周りに言われることも多くありますが、そのままにしておいても良いのでしょうか。

軽度のゆがみであれば、赤ちゃんの成長にともなって頭のゆがみが気にならなくなることはありますが、中等度以上のゆがみがある場合は自然に改善することは難しいとされています。また、稀ではありますが病気によってゆがみが発生している可能性もあります。

様子を見ていても問題ないかどうかを専門家以外が判断するのは難しいため、まずは早めに頭のゆがみを診てくれる医療機関に相談してみることをおすすめします。

また、早めに相談した方が良い理由を2つ解説します。

1. ゆがみの原因がわかる

医療機関では、頭のゆがみの原因が病気によるものなのか、外部からの圧力によるものかを診断してもらうことができます。

頭蓋骨縫合早期癒合症だった場合、さまざまな部位に影響が及ぶことから早期の治療が必要となり、手術は変形が広範囲に広がる前の1歳以下の段階で行われます。

稀にではありますが頭のゆがみには病気が隠れている場合もありますので、ゆがみが気になったら早めに医療機関を受診した方が良いでしょう。

2. 赤ちゃんの頭がやわらかいうちに対策できる

外部からの圧力が原因で斜頭症になっている場合、赤ちゃんの頭蓋骨がやわらかいうちに何らかの対策をすることが重要です。

頭のゆがみを診てくれる医療機関では、ゆがみの程度や赤ちゃんの頭の成長にあわせてアドバイスをもらうことができます。

ゆがみの対策には、「体位変換」や「ヘルメット治療」などがあります。

体位変換は、同じ姿勢をとらないよう日々心がけることで、ゆがみの改善を試みるもので、生後3ヶ月未満の場合または頭のゆがみが軽い場合には体位変換を行いながら様子をみることがあります。

ヘルメット治療は、個々の赤ちゃんの頭の形に合わせて作成した矯正用ヘルメットを装着してもらい、成長により頭のかたちを自然に矯正していく治療方法です。ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭蓋骨がやわらかい生後6か月頃までに開始すると効果が得られやすいとされています。

治療時期を逃さないためにも、ゆがみに気づいたら、まずは医療機関で相談することをおすすめします。

まとめ|斜頭症かも…と思ったら早めに相談してみよう

斜頭症は「自然に治る」といわれたり、「個性のひとつ」としてそのままにされるケースも多くあります。

しかし、頭のゆがみには治療が必要な場合や、適した治療の時期があります。

早めに医療機関で相談することで適切な対策をとることができますので、赤ちゃんの頭のかたちに少しでも不安を感じたら、頭のゆがみを診てくれる医療機関で相談しましょう。

日下康子医師
日下康子医師

1989年、東北大学医学部卒業、東北大学脳神経外科入局。1997年、東北大学医療技術短期大学講師。2000年、東北大学医学部脳神経外科講師。2002年、米国フェニックス、St. Joseph’s Hospital and Medical Center, Barrow Neurological Institute 臨床研修留学。2004年、ドイツ:ハノーバー、International Neuroscience Institute 脳神経外科 臨床研修留学。2004年〜2014年、東京慈恵医科大学脳神経外科講師。2014年〜脳神経外科・脳ドック、リハビリテーション病院、人間ドック・検診クリニック部長、院長、内科・整形外科クリニック、訪問診療、と総合診療を経験ののち、2018年より医療法人社団ICVS東京クリニック勤務。2019年、同クリニック院長・理事、現在に至る。

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