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絶壁」とは、後頭部に丸みがない頭のかたちを指します。

「自然に治るよ」「個性のひとつだよ」などと言われることも多いのですが、そのままにしておいて大丈夫なのでしょうか。

そこで本記事では、絶壁頭の特徴や原因について詳しく解説します。

頭のかたち「絶壁」とは

「絶壁」は、頭蓋骨が変形している頭蓋変形の一種で、後頭部が丸みを帯びずに平らになっている状態のことを指します。

  • 後頭部が丸みを帯びずに平らになっている
  • 頭の前後の長さが横幅に対して短い
  • 「短頭症」と表現されることもある

専門用語では、後頭部扁平(こうとうぶへんぺい)とも呼ばれ、赤ちゃんから大人まで誰しもなっている可能性がある頭のかたちです。

絶壁頭の原因は?

絶壁頭になる原因は主に2つあります。

頭蓋骨が変形する病気が原因の場合

1つ目は、頭蓋骨縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう)と呼ばれる、頭蓋骨が変形してしまう病気の場合です。

赤ちゃんの脳は、生後急速に成長するのですが、この急速な成長に対応できるように赤ちゃんの頭蓋骨は最初、バラバラのパーツに分かれています

通常は約2年ほどかけて頭蓋骨のパーツがつながっていくのですが、それが何らかの原因で通常より早くつながってしまう病気が頭蓋骨縫合早期癒合症です。

大人になってから急に発症することはありません。

この病気が原因で頭蓋骨が変形している場合は、運動や知能の発達に影響が出る場合もあるので、早めに治療することが必要になります。

仰向けで寝ていることが原因の場合

2つ目は、仰向けで寝ていることが原因となっている場合です。

1992年、乳幼児突然死症候群(SIDS)を予防するためにアメリカで仰向け寝が推奨されました。その流れを受け、日本でも遅れて2000年より仰向け寝が推奨されるようになりました。

しかし赤ちゃんを仰向けにして寝かせると、下になっている後頭部には一定方向から圧力がかかり続けることになります。赤ちゃんの頭蓋骨はとてもやわらかく、この圧力だけでも平らになってしまい、絶壁になってしまうのです。

絶壁頭は大人になってからでは治らない

絶壁頭は、特に日本や東アジアを含む東洋人になりやすい頭のかたちとされています。

周りにも絶壁頭が多いため、気にしなくても大丈夫と言われることもありますが、本人にとっては大きな悩みとなっている方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし残念ながら、大人になってからでは頭蓋骨が硬くなっているため、絶壁頭を治すことはできません

赤ちゃんの場合は、頭のかたちを矯正できる

絶壁頭は大人になってしまってからでは自然に治りませんが、まだ頭蓋骨がやわらかい赤ちゃんのうちであれば矯正できる可能性があります。

絶壁頭を矯正できる治療として「ヘルメット治療」と呼ばれる方法があります。

ヘルメット治療は1990年代に米国で始まった治療で、2010年頃からは日本でも「頭のかたち専門のクリニック」ができるなど注目を集めています。

ヘルメット治療による矯正は、赤ちゃんの頭蓋骨がやわらかい生後2〜6ヶ月頃までの間に開始すると効果が得られやすいとされています。

▼ヘルメット治療とは
まだ頭蓋骨がやわらかい赤ちゃんに治療用ヘルメットを装着してもらい、頭のより発達している部分は成長を待機させ、平坦な部分の成長をうながすことで、頭のかたちを自然に矯正していく治療方法です。

初診の予約がすぐに取れない場合や、ヘルメットを作製するまでに2週間程度かかることも考え、受診の計画を立てることをおすすめします。

絶壁頭を矯正できる期間は非常に短いため、お子さまの頭のかたちが気になっている場合は、早めに頭のゆがみを診てくれる医療機関に相談してみましょう。

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まとめ|絶壁頭は個性で終わらせず、医療機関に相談してみよう

絶壁頭は日本人に多く見られる頭のかたちで、周りにも絶壁頭が多いため「個性のひとつ」として考えられることもあります。

しかし、中には病気によってゆがんでいることもありますし、そうでない場合も頭がやわらかい赤ちゃんのうちであれば、矯正できる可能性があります。

治療のタイミングを逃さないためにも、もしお子さまが「絶壁頭かもしれない」と感じたら、頭のゆがみを診てくれる医療機関に相談してみましょう。

日下康子医師
日下康子医師

1989年、東北大学医学部卒業、東北大学脳神経外科入局。1997年、東北大学医療技術短期大学講師。2000年、東北大学医学部脳神経外科講師。2002年、米国フェニックス、St. Joseph’s Hospital and Medical Center, Barrow Neurological Institute 臨床研修留学。2004年、ドイツ:ハノーバー、International Neuroscience Institute 脳神経外科 臨床研修留学。2004年〜2014年、東京慈恵医科大学脳神経外科講師。2014年〜脳神経外科・脳ドック、リハビリテーション病院、人間ドック・検診クリニック部長、院長、内科・整形外科クリニック、訪問診療、と総合診療を経験ののち、2018年より医療法人社団ICVS東京クリニック勤務。2019年、同クリニック院長・理事、現在に至る。

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