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ヘルメット治療について 5分でわかるヘルメット治療|費用や病院、治療の流れを解説

ヘルメット治療とは、赤ちゃんの頭のゆがみを治すために行われる矯正治療のことです。

頭のかたちが柔らかい生後2〜6ヶ月が治療開始の適齢期とされており、専門医による診断が必要です。

「うちの子の頭のかたちは大丈夫かしら?」「手遅れにならないと良いけれど…」と不安な方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、

  • ヘルメット治療の基本
  • どこに相談すれば良い?
  • 赤ちゃんにとって負担じゃないの?
  • 初診からヘルメット装着までの流れ

など、赤ちゃんのヘルメット治療について多くの方が疑問に思っている内容について解説します。

ヘルメット治療とは?

ヘルメット治療とは、赤ちゃんの頭のかたちのゆがみを治すためのヘルメット矯正治療のことです。

適正開始時期:生後2〜6ヶ月
治療期間  :6ヶ月〜1年
費用    :約40万円〜

赤ちゃんの頭の骨は柔らかいため、日常生活のちょっとしたことですぐにゆがんでしまいます。

こうしたゆがみを治すために、赤ちゃんに矯正治療用のヘルメットを長時間かぶることで自然な頭のかたちに頭蓋骨を成長させていく医療行為が「ヘルメット治療」です。

ヘルメット治療はどんなときに行うの?

ヘルメット治療は、専門医によって赤ちゃんの頭のゆがみの程度が重症と判断された場合に行うことができる矯正治療です。

頭のゆがみは変形の仕方によって呼び方が変わり、主に下記の種類があります。

1. 斜頭症

頭のかたちが左右非対称で、頭の一部が扁平になっている状態を指します。赤ちゃんの頭を上から見たときに、頭部の片側が斜めにゆがんでいることが特徴です。

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2. 長頭症

頭の前後幅が横幅に比べて異常に長くなっていることを指します。おでこや後頭部に隆起や突出があり、頭を上や横から見ると明らかに長くなっていることが分かります。

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3. 短頭症

頭の横幅が長く、後頭部が丸みを帯びずに平らになっている状態を言います。日本人に多く見られる頭のかたちで、「絶壁」と表現されることもあります。

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なぜヘルメット治療で頭のゆがみが治るの?

赤ちゃんの頭の骨は脳の成長に合わせて成長・拡大できるように、とても柔らかく、生後7ヶ月ぐらいまでは向き癖など外部からの圧力で簡単に変形してしまいます。

ヘルメット治療はその骨の柔らかさを利用して、ヘルメットをかぶることで自然な頭のかたちに成長させることで矯正していく仕組みです。

手術をするわけでも、無理やり成長を促すわけでもなく、あくまでも赤ちゃんの自然な骨の発達に沿って、あらかじめ綺麗な頭のかたちの枠組みを作り、そのかたちに合わせて成長を促す、というイメージです。

1歳ごろになると骨の成長が落ち着き、頭のかたちがほぼ決まってしまうので、早いうちから治療を始めることで効果が出やすくなります

ヘルメット治療は自宅でどのように行うの?

ヘルメット治療は赤ちゃんにヘルメットをかぶってもらうだけでできる治療法です。

最初は数時間から慣らしていき、徐々につけている時間を長くしていきます。最終的にはお風呂の時間以外、寝ているときも含めて1日23時間つけているのが理想です。

出典:就寝時に頭にかかる圧力のイメージ

ヘルメットをかぶり始めてからは、定期的な診察・評価を続けながら約6ヶ月〜1年ほどで治療が終了ます。

慣れないうちは赤ちゃんがヘルメットを嫌がって外してしまうことがありますが、赤ちゃんは環境に慣れるのが早いのであまり心配しなくても良いでしょう

とはいえ、ヘルメット治療を行うと、ヘルメットが原因の汗で肌が赤くなるなど、さまざまな問題が起こることもあります。

ヘルメット治療は赤ちゃんだけで頑張るものではありませんので、家族で助け合いながら、定期的な診察での問題点の早期解決とで、協力しながら行っていきましょう。

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ヘルメット治療の初診から開始まで

ヘルメット治療の初診から卒業までの流れを見ていきましょう。

STEP1:頭のかたち外来の初診を予約する

まずは専門家の診断を受け、診断の際に紹介された病院へ初診の予約をします。

治療開始の適齢期は、生後2〜6ヶ月です。お住まいの状況にあわせて、最適な病院・クリニックを探しましょう。

提携医療機関によっては、紹介状がないと初診時の料金が高くなる場合があります。

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STEP2:専門医に診てもらう

相談後、初診の予約をしたら専門医に頭のかたちを診てもらい、ヘルメット治療が必要かどうか判断してもらいましょう。

ヘルメット治療が必要という結果となり、かつ保護者が同意する場合のみ、次のSTEP3へ進みます

STEP3:専用のヘルメットを作る

治療が必要とされた場合、赤ちゃんの頭のスキャンデータをとります。クリニックによっては、先にデータを取り、治療の必要性の判断に用います。

そのデータを基に、 赤ちゃんの頭のかたちに対応したヘルメットをオーダーメイドで作成します

STEP4:ヘルメットを受け取って着用開始

初診から2週間ほどでヘルメットが出来上がります。テスト装着で問題なさそうであれば、治療開始となります。基本的にはお風呂の時間以外、1日23時間を目安に常に装着し、約6ヶ月から1年間装着します。

最初は短時間の装着から始めて、4週間ごとに診察を受け、ヘルメットの微調整などを続けながら治療終了時期について検討していくようになるでしょう。

「大泉門」という頭蓋骨の繋ぎ目の閉じ具合と頭蓋骨の硬さで治療終了の期間が判断されます。

初診を受けてからここまでの期間が大体6ヶ月ほどになります。

初診を受けても、ヘルメット治療はマストではない

頭のかたちの初診結果がどうであれ、必ずヘルメット治療をしなければいけないわけではありません。

最終的なご判断は、保護者の皆さまにあります。

実際に「ヘルメット治療をしたい」という患者さんが初診を受け、ゆがみが大きくなかったので治療を見送ったケースもあります

ゆがみが重症化する前や生後1〜2ヶ月の早期で受診した時には、体位変換の指導のみで改善することもあります。

いずれにせよ、赤ちゃんの今の頭のかたちに対して、何かしらの対応をした方が良いのか?といった不安は、しっかりとしたスキャンデータを元にした専門医からのアドバイスを受けることで解消されるのではないでしょうか?

赤ちゃんの頭のかたちは変わりやすいので、「まだ大丈夫」と様子を見続けて手遅れになってしまう前に、少しでも気になったらまずは相談してください

ヘルメット治療が必要なレベルかどうかを診断してもらうだけでも、きっと安心できますよ。

日本で使われている主なヘルメット

日本のヘルメット治療で使用されているヘルメットには主に以下の3種類が挙げられます。

  • アイメット
  • スターバンド
  • ミシガン頭蓋形状矯正ヘルメット

それぞれの特徴を詳しく解説していきましょう。

1. アイメット

アイメットは、ヘルメット治療の主流であるアメリカではなく日本で開発された頭蓋形状矯正ヘルメットです。

2019年にグッドデザイン賞を受賞したことでも注目されています。特殊な低反発クッションを採用しており、赤ちゃんの頭に負担をかけずに包み込むように固定してくれます

ゆがんだ箇所の成長を促すだけでなく、ゆがみを抑えたい箇所を固定する役割のどちらも兼ね備えています。日本での治療に合わせて開発されているのも特徴です。

もちろんオーダーメイドなので、赤ちゃんの頭にぴったり合わせて作成できます。

2. スターバンド

ヘルメット治療発祥のアメリカで制作されたヘルメットです。

世界中で使用されており、日本でも調整する機関があるので安心して使用できます。

柄やキャラクターもの等、デザインが豊富な点が特徴です。

3. ミシガン頭蓋形状矯正ヘルメット

株式会社メディカルユーアンドエイから販売されている、アメリカのダンマープロダクツ社が開発したヘルメットです。

日本では初めて厚生労働省の承認を得たヘルメットとして話題になりました。

赤ちゃんの頭に合わせてオーダーメイドで作成可能で、ヘルメット前後についているパーツでサイズの調整ができるのが特徴です。

【Q&A】ヘルメット治療によくある質問

最後に、ヘルメット治療についてよくある質問について回答していきましょう。

ヘルメット治療はどのくらいの期間続けるの?

個人差はありますが、約6ヶ月から1年間くらいまでが目安です。

前述した、大泉門の閉じ具合や頭蓋骨の硬さによって終了時期が異なりますので、診断の際に装着期間についても相談しましょう。

ヘルメット治療は大きくなってからでもできるの?

ヘルメット治療開始の適正時期は、生後2〜6ヶ月とされています。

遅くても頭のかたちが定まる1歳ごろまでに治療をすると矯正の効果が得られやすいです。

ヘルメット治療の費用費は?

ヘルメット治療の総額で約40〜50万円(ヘルメット本体価格、再診料、そこに診断料や移動費などが上乗せ)です。

病院ごとに費用は異なりますが、大体の目安として参考にして下さい。

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ヘルメット治療で周囲の目は気にならない?

人によっては「かわいそう」と思われる方もいますし、誰かから何かを言われる度に治療のことを説明しなくてはならず、全く気にならないとは断言できません。

ですが、ヘルメット治療を受けていることで、同じ境遇の家庭と悩みを共有できる場合もあります。

将来のためとして割り切ってあげれば、少し悩みが軽くなるかもしれません。

ヘルメット治療後に再び変形することはない?

頭が柔らかい時期におこなう治療なので、ヘルメット治療を卒業後、頭のかたちが定まった後に変形してしまうことはありません

ヘルメットで赤ちゃんの頭はかぶれない?

赤ちゃんのお肌は敏感なので、ヘルメットが原因であせもやかぶれが出る場合もあります。

こまめに汗を拭いてあげたり、毎日お風呂に入れてあげることで予防ができます。

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ヘルメットしながらでも保育園には通える?

ヘルメット治療をしながら保育園に通うことは可能です。もちろん保育園側に事情を説明し、配慮してもらった上での通園となります。

その際は、特に以下の点をしっかり伝えましょう。

・頭のゆがみを治すためのもの
・医師の診断のもと行われている
・治療期間など

もうひとつ重要なのは、ヘルメットの取扱いについてです。

・23時間つけておくもの
・入浴時、ひどく汗をかいたときなどは外す
・取り外し方、再装着の仕方

これらを伝えた上で保育園側が理解を示してくれれば、ヘルメット治療をしながら保育園に通っても安心です。

まとめ|ヘルメット治療が気になったら、まずはお気軽に相談を

今回は赤ちゃんの頭のかたちを整える「ヘルメット治療」について紹介しました。

赤ちゃんの頭はかたちが変わりやすく、ゆがみをそのままにしてしまうと将来、発達や身体に影響が出ることも懸念されています

健診や保育園で、
「赤ちゃんの頭は左右非対称なのが当たり前」
「放っておいても治りますよ」

と言われても、少しでも不安を感じたら、今回の内容を参考にヘルメット治療を検討してみてください。

専門医にアドバイスをもらえば適切な対処方法を知ることができますし、今後の不安解消にも繋がります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

日下康子医師
日下康子医師

1989年、東北大学医学部卒業、東北大学脳神経外科入局。1997年、東北大学医療技術短期大学講師。2000年、東北大学医学部脳神経外科講師。2002年、米国フェニックス、St. Joseph’s Hospital and Medical Center, Barrow Neurological Institute 臨床研修留学。2004年、ドイツ:ハノーバー、International Neuroscience Institute 脳神経外科 臨床研修留学。2004年〜2014年、東京慈恵医科大学脳神経外科講師。2014年〜脳神経外科・脳ドック、リハビリテーション病院、人間ドック・検診クリニック部長、院長、内科・整形外科クリニック、訪問診療、と総合診療を経験ののち、2018年より医療法人社団ICVS東京クリニック勤務。2019年、同クリニック院長・理事、現在に至る。

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